Everything ties
7
「あの人、鹿に囲まれていますね…おせんべい持っているからかな」
一人の修学旅行生が鹿に囲まれて楽しそうに笑っている。
その様子をじ〜っと眺めて、いいなあと目を輝かせる千鶴の様子に、総司はそっとその場を離れた。
…考えることがわかりやすいところがあります。
「持っていることがわかるのだな、千鶴、買いに行くか?」
「あ、でも…皆さんいいんですか?先を急ぎたいとか…お土産とか…」
「いや、鹿と触れ合う機会などないからな。構わない」
むしろ触れ合って喜ぶ千鶴の姿が見られれば、それが一番だと心の中で付け加えながら斎藤は千鶴に微笑んだ。
そんな斎藤に、はい、と嬉しそうに頷いた千鶴。
どこで買えば…と辺りを見渡して、山積みにされた鹿せんべいを見つけ、斎藤と千鶴が足を踏み出した時。
後ろでそんな二人の様子をうんざり眺めていた平助と、スルーしていた山崎は、ある光景に気付き、思わず嫌そうに顔を歪めた。
遅れながら千鶴や斎藤もその光景に気付き足を止めた。
四人の視線の先には…鹿にぐるっと囲まれた総司の姿が…
「す、すごいっ!!あんなに…沖田さんは動物に好かれる人なんですね!」
先ほど以上に目を輝かせて総司をじ〜っと見つめて、沖田さ〜ん!と手を振る千鶴に。
総司は今、気がついた、というようにはっと顔をあげて手を振り返している。
平助と山崎には、それがとても演技臭く映っていたのか、呆れた顔を浮かべている。
「わ〜!沖田さんのところに行きましょう!」
跳ねるようにその場を走り総司の許へ向かう千鶴の後ろ姿を見ながら…
「総司は…動物に好かれるのか…子供にだけは好かれるとばかり思っていたが」
何故か真面目に納得しつつ、千鶴の後を追う前に、鹿せんべいを買っておいてやろうと斎藤は足を飜したのだが。
残された二人は何とも言えない表情を浮かべていた。
「…総司のやつ、あれ、どうせせんべい隠し持ってるんだろ?」
「そうでしょうね…先ほど雪村君が鹿に囲まれている人を熱視線で見つめていたのを見て…どこか行きましたから」
「どうせ僕も同じように見て欲しい。とか考えたんだろ?…一君ってそういうところ鈍いのな」
「それなら、雪村君もかなりですよ」
班行動なのに、振り回されてばかりいるような気がする二人は、溜息を吐きながら千鶴の後を追ったのだった。
「すごい…沖田さんは鹿さんにも人気者ですね」
「僕は一人だけの人気者でいいんだけどね」
「?あっ何かお辞儀してるみたいっ!!かわいいですね〜私のところにも…来ないかな…おいで・・」
『おいで』
千鶴の優しい声に、何だか何もしてない癖にそんな言葉をかけられる鹿が憎らしくなる。
呼び寄せるばかりの自分だって、たまには呼ばれてみたいのだけど…千鶴はそんな総司の気持ちには全く気がついていない。
「う〜ん・・・やっぱり沖田さんの所から離れないですね」
「じゃあ、千鶴ちゃんも僕の傍に来たら?ほら」
「あ、はい…でも沖田さん囲まれて…」
・・・・せんべいを隠し持ちすぎか・・・ちょっと失敗したな・・・
どうしようかな、と思った矢先、平助と山崎が千鶴に追いついてきた。
総司に目をやるなり…
「何やってんだよ。出し惜しみしないで早くせんべいやってやんなきゃ可哀想だろ?」
「鹿さえも、自分の都合に巻き込む辺り、さすがですね」
・・・・・・うるさいのが来た
言われなくても、千鶴に渡して、二人で鹿と触れ合う予定だったんだと総司が千鶴に目を向けた途端。
「千鶴、せんべいを買っていなかっただろう?買って来た。これを…」
「あっ!すみません…ええとお金・・」
「これくらい、気を遣わなくていい。それより…その、一緒に…」
半分こして、千鶴にせんべいを渡す斎藤に、千鶴ははいっと嬉しそうにせんべいを受け取った。
総司のように隠さずに、ほら、せんべいあるよ〜と差し出す二人に、鹿はもちろん寄って行く。
その様子を一部始終見ていた平助と山崎は…頬をひくつかせる総司に目を向けながら…
「最初から、小細工しなきゃよかったのにな…」
「こういう点で、斎藤さんはうまく立ち回りますね」
総司を余計に怒らせる一言を口に出していた。
「くださいってお辞儀しているようですよね、かわいい〜!!ね、斎藤さん!」
「・・・そうだな」
鹿より、千鶴の方がかわいいと…ここで総司なら言っていたでしょうが、斎藤は赤くなって頷くので精一杯でした。
あっという間になくなったせんべい。けれど…
「・・・困ったな、もう、ないのよ?においがついてるのかな?」
「一向にいなくならないな」
総司がせんべいを持っているからです。
鹿はその場から離れようとせずに、お願いとねだってきますが…
「・・千鶴ちゃん、ここにまだあるから。僕とも一緒にあげよう」
「え?そ、そんなにたくさんっ!沖田さん今買われて来たんですか?」
「・・・そうなんじゃない」
ずっと近くにいたのに、目に入っていなかったのが丸わかりな千鶴の言葉に、総司がむくれている。
同じく、千鶴にドキドキしていて、総司が目に入っていなかった斎藤も、今買って来たのだろうと納得していたのだが。
総司の持つせんべいの量に、いささか顔をしかめて。
「それは…買いすぎじゃないか?鹿も食べ過ぎ、ということもあるだろう」
「そうですね…ここの鹿じゃなくて、別の鹿に半分くらいあげた方がいいのかも」
「千鶴ちゃんが一緒にしてくれるなら、それでもいいよ」
群がる鹿の隙間を何とか千鶴の方へと向かう総司に、鹿が頂戴頂戴、と付いてきて。
「はい、千鶴ちゃん。これ」
手を伸ばしてせんべいを渡そうとする総司に、千鶴も慌てて手を伸ばす。
せんべいが上で渡されるのを見た鹿が、首を伸ばして来る。
「あ、ありがとうござます沖田さん。じゃあ一緒に…ってキャッ!ちょ、ちょっと待って・・!」
千鶴の腕に、鹿が顔を摺り寄せてくる。
くすぐったさに、千鶴がせんべいを落としそうになりながらも一枚のせんべいを持ち直して、鹿に渡そうとした瞬間。
「・・・っ!!キャー!!!!」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
何が起こったかと言えば。
鹿が千鶴にせがんだのか、じゃれたのか。
スカートをガジガジと噛んだのでした。
噛まれたくらいなら…大丈夫だったのかもしれませんが…
「・・・・・・・み、見えました?」
せんべいを叫び声と同時に下に落とした千鶴は、必死にスカートの後ろを押さえて、皺を伸ばそうとしながら三人に恐る恐る目を向けた。
「・・・見えた?何が?」
すごく、すごくにこにこしている沖田総司さん。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
俺は何も見ていない、とあさっての方向を見る山崎烝さん。
「み、見てないし!!オレは何も見てないから大丈夫だからっ!!」
必要以上に慌てて、挙動不審な藤堂平助さん。
「千鶴、怪我はしていないのか」
至って普通な斎藤一さん。しかし何か手当出来るものを、とかばんを探る手はお菓子を取り出しています。
「・・・・・・うう・・・すみません、ちょっとスカート直してきます」
泣きそうな顔をしながらその場を離れた千鶴。
四人は顔を見合わせた。
「・・・みんな、見たんだよねえ・・・ちょっと殴られとく?記憶消してあげるよ」
「俺は何も見ていません。沖田さんこそ、見てやましいものを見たと言うのなら・・記憶を消してあげましょうか?」
「千鶴、一人で大丈夫かなあ…でも付いて行くのは嫌だろうし…って一君!何やってんだよ!?」
「せっかく菓子を取りだしたから・・・口にしている」
「袋ごと食べてるって!!噛み切れてねえし!!ああもう!総司と山崎もんなところで喧嘩やめろ!!」
平助が後処理に追われていたのだった。
その頃千鶴は…
「…とにかく、スカートの汚れ落として…化粧室…」
恥ずかしさに顔を赤くしながら化粧室に向かっていたのだが、その途中…、いつもの元気などどこへやら。
肩を落として沈みに沈んで倒れこんでいる新八を見つけたのだった。
・・・・・・・・・永倉先生、どうしたのかな…?
『気になる、けど…』
『気になるっ!!』
気になる、けど…
スカートは食べカスのようなものがこびりついたままだし。
このまま放っておけば落ちないかもしれない。
千鶴は帰りにでも…と思い、その場は化粧室に向かったのだが。
帰り道、新八の姿はすでになく、大丈夫だったのかな・・・と辺りを見渡しながら皆の許へと戻って行った。
「遅くなりました!すみません…」
「いいんだよ、千鶴ちゃん。スカート大丈夫?」
「はい。汚れも落ちましたし、…大丈夫です」
見られていたのだと思いだせば恥ずかしいけれど、こちらが気にしてはいつまで経っても忘れてはくれないだろう。
そう思って千鶴はいたって普通の態度をとるように努力していた。
そんな千鶴の気持ちを知ってか知らずか、総司は千鶴に目線を合わせてにっこり笑いかけてきた。
「…ところで千鶴ちゃん、足、噛まれてなかったの?僕が見てあげようか?」
「ええっ!?」
「…どんなことでも接触しようとしますね。その問題ある態度、どうにかならないのですか」
千鶴がいなくなった時の戦いが再び、とばかりに向き合う総司と山崎。
「千鶴、付き合わなくていい。春日大社に向かおう」
「え?あ…さ、斎藤さん?」
「…一君、逆。逆だよ。ったく、いつまで動揺してんだよ」
動揺?何に?と千鶴がこんなことには鈍く、斎藤に目を向けて何かあったんですかと問いかければ。
「千鶴ちゃん、だめだよ。今の斎藤君にそんなに近づいたら。危ないよ?」
「・・・俺のどこが危ない。それはおまえのことだろう」
「僕は、君みたいに引きずって頭の中でずっと考えてたりしてないよ。考えなくても浮かんでるけど」
「堂々と言えることではないだろう…忘れさせる」
「それはこっちのセリフだよ」
山崎ではなく、今度は斎藤が総司に向かい合う。
一体、何の話なのだろうと…見られていたことを気にしていた割には鈍い千鶴に、平助と山崎が声をかけた。
「よし、千鶴。今のうちに行こうぜ?」
「そうですね。付き合っていては…もう戻る時間になる」
「え、ちょっと待って平助君…わっ!」
「・・・・・っ!!」
平助が千鶴の手を取って、逃げるように走りだそうとすれば…
千鶴が体のバランスを崩して倒れそうになり、咄嗟に支えた山崎は…ようやく手を繋ぐことが出来た。
ひそかに感動しつつ、その場を共に駆け去ったのだが…
「あああああっ!!平助!くそっまたっ!!しかも山崎君まで・・」
「追うぞ」
総司と斎藤が本気で走って追いかけてきて、逃げ切れる筈もなく。
平助と山崎のささやかな幸せ、それは…
総司と斎藤が三人に追いついて、千鶴の手を代わりに取って走り出して行ってしまう前の、束の間の時間――
一方その頃、薄桜学園では。
「我が妻の姿は今日は見えんな・・風邪か?ふむ…ならば夫として見舞いに・・・」
「はあ?何寝ぼけたこと言ってやがんだ。あいつはどういう訳か知らねェけど、修学旅行に付いて行ってんだろ?」
「・・・貴様こそ、何を寝ぼけたことを・・。千鶴は1年だ。今年は参加ではないだろう」
怪訝な顔を不快に歪め、不知火の言葉を信じずに見舞いには何がよかろうか、と考え始めた風間に、天霧があっさりとその事実を肯定した。
「風間、本当です。彼女は旅行に同行しています」
「・・・何故そんなことになる?」
「おいっ!天霧の言葉はあっさり信じんのかよ!!」
そんな不知火の言葉は無視して、風間は天霧に問うような視線を投げかけたまま。
「いろいろ悶着があったようですが。まあ・・いつものメンバーの手引き、といったところでしょう」
「・・・・くっ・・・ずっと3年のままの俺は・・・夫であるのに我慢せねばならん状況だと言うのに…おのれ…!!」
風間がぎりっと拳を握りしめた後、唐突に立ち上がり。
すでに自らの居室と化している生徒会室を後にしようとする。
こんなに行動の早い時はろくなことを考えていない証拠である。
「ちょ、ちょっと待て風間。どこ行くんだ」
「決まっている。その旅行とやら・・・俺も参加するのだ」
「出来る訳ねェだろ!!ちっとは考えて・・・「天霧、手筈を整えろ。スケジュールを確認して、我が妻を取り戻す」
「では合流した後はすぐにお戻りに?」
風間の背中にかけられた声は、とたんに馬鹿にしたような笑いを含んだ声で返された。
「そんな訳がなかろう。そのまま・・二人で新婚旅行気分を味わうのもいい」
ふははは…と漏らした笑いが廊下にこだまし響く中、不知火はうんざりした顔でソファにぼすん、と身を落とした。
「・・・それ、俺らももしかしてお供、か?」
「もしかして、ではなく、そうでしょうね。大体風間一人では合流すら危ういです」
「・・いっそ、その方がいいんじゃねェか?」
深い溜息が生徒会室に漏らされたのだった。
続く
気になるっ!!
千鶴はそのまま落ち込んでいる様子の新八の許に、駆けて行った。
「…ぁあああ…あそこで踏ん張ってくれりゃあ…はあ…」
「先生?どうしたんですか?」
千鶴は足音をしっかり立てて、気配駄々漏れで近づいて来ていたのだが。
声をかけられるまで全く顔をあげず、今、初めて気がついたようにはっと顔をあげた新八は、おおっ!?と目をパチパチさせた。
「どうした!千鶴ちゃんっ!何だ?何か問題でもあったのか?」
「え、ええと私は何も…」
千鶴は後ろのスカート撫でつけながら、新八に気が付かれないように横に座った。
「それより、先生が…すごく元気ないように見えたんですけど」
「俺か?俺か…俺だよなあ…聞いてくれるか千鶴ちゃんっ!!」
「はい、私でよければ」
何か余程悩み事があるのだろう、と千鶴が心配そうに顔を向けた。
しかし、永倉先生の悩みと言えば、これしかない。
「いや、よう…絶対くる!って予想してた馬が外れてな…」
「…馬?」
「左之にももう見放されちまって…旅行中だってえのに俺は…む、無一文か!?」
「原田先生が見放すってそんなこと…ないと思いますけど…」
面倒見が良くて、細かなことにも気がついて、優しい。
そんな原田先生と永倉先生は親友で。
呆れはすることがあっても、見放しはしないだろう。
「つうか、これがまた土方さんにバレるのが一番やばい。あの人何でか旅行中イライラ度が増してるからな」
「土方先生が?どうしたんでしょうね…」
千鶴と、その取り巻きに悩まされているのに決まっています。
「それでよ、左之は何か土方さんの抑え役になってんかんな〜…俺ぁ〜まあ、いても余計爆発させるだけだからな」
「…そ、そうなんですか」
職員室でよく新八が叫んで、土方がやかましい!!と怒っているのは聞くことがある。
そこら辺は自覚していたらしい。
千鶴は話を聞いてて、あることに気がついて顔を和らげた。
「永倉先生…原田先生がいなくてさみしいんじゃないんですか?」
「はっ?左之が?いや、俺はどっちかっつーと馬券外したことが…」
『ナガクラダイオー』とか、俺にうってつけの名前だ!こいつはいける!とつぎ込んだやつが見事に負けた。
土方に、「だからお金がなくなった」などと知られようものなら…どうなることか…
「でも、こんな時、いつも話し相手は原田先生ですよね。だから・・・今土方先生に取られてさみしいんじゃないかなって」
「…お〜そういうことか、確かに…左之に愚痴ることは多いな」
素直に納得したように相槌を打つ新八に、千鶴はやっぱり!と頷いて。
「私は競馬のことはわからないけど、話し相手にならなれますよ。私でよければですけど…」
「千鶴ちゃんが?いや、そりゃありがてえが…でも、なあ…俺は一応教師だからな。話を聞いてやらねえといけねえ立場だろ」
にかっと歯を見せて笑って。
でもここまで聞いてくれてありがとよ!と千鶴の背中をぽんと叩いて。
「千鶴ちゃん、ちょっと待っとけよ?」
「・・・え?」
急に立ち上がったかと思えば、超特急でその場を駆け去って。
言われた通り、その場に座って帰りを待っていれば、すぐに戻ってきた新八の頭には、何も巻かれていない。
「・・・?先生、頭の…」
「おう、濡らしてきた。これ使え?何か食べカスとかつけられたのか?」
受け取った千鶴は、驚きで目を見開いた。
そんな千鶴の様子に構わず、新八は自分がはおっていたジャージも千鶴に差し出した。
「気になんなら、これも腰にまいとけ。まあ、そんなに目立つ汚れじゃないから大丈夫だとは思うけどよ」
「…知っていたんですか?スカート…」
ガジガジ噛まれて、汚れもさることながらプリーツはその機能を果たしていなくて。
皺皺になっていたスカートを、隠しながら座ったのに。
「おうっ!これでも一応教師だからな。どうだ!俺は頼りになんだろ?」
「・・・はい、すごく・・・ありがとうございます」
話を聞くつもりが、いつの間にか助けてもらって。
やっぱり、先生ってすごいなあと噛み締めながら、深々と頭をさげた。
「いいって、いいって。俺も何か元気出たしな!」
「…元気出た、んですか?どうして…」
何も状況は変わっていないのに。
お金だってないままで。
けれど新八は本当に吹っ切れたような顔をして笑っている。
「ん?何でだろーなあ…千鶴ちゃんといると、元気でんのかな。放っておけなくてよ、俺がしっかりしてやらにゃあ!と思うんだよな」
「…私といて、ですか?」
「おう!…まあ、俺が勝手に思ってるだけだけどな?妹みたいに気になるんだよな…」
ぽりっと、新八にしては少し照れたように、はにかみながら漏らした言葉に、千鶴は表情を和らげた。
「…それ、とっても嬉しいです。じゃあ、私だってお兄ちゃんの役に立ちたいって・・思うのが普通ですよね?」
「・・お、お兄っ!?…っははっ!適わねえなあ」
豪快に笑い出す新八に、千鶴も合わせて声をあげて笑いあって。
「よし、じゃあ…次は千鶴ちゃんも予想を一緒に・・・」
「しませんよ。競馬、少し控えないと…土方先生にまた怒られますよ?」
そんなやり取りの後、二人はその場に再び座って。
楽しげな会話には笑い声が尽きることはなく。
旅行中、新八を気にかけて、ずっと後ろを歩く千鶴の姿は兄妹の域を超えていたような――
END
「納得いかない。いかない!!僕がこんなの大人しく見ている筈がないよね」
「あの時、戻って来ないな〜とは思ってたけど、まさか新八っつぁんとこんなことに…マジかぁ…オレにも本当にあんのかな、ED」
「藤堂さんはまだ…幼馴染という立場ですから、あると思いますよ」
「千鶴が妹…それは困る。困るが…(頬赤らめ)」
今回は、生徒諸君の嘆きだけでなく、先生達も納得いかないようです。
「あれは…ああいうのはどっちかっつうと俺の役目だろ?大体土方さんが怒ってばかりだから俺はフラグ見逃してんだよ。何で新八が…」
「俺のせいじゃねえだろうが!つうか、こんなところまで馬馬言ってんじゃねえ!!…千鶴はまあ、兄妹みたいってことだし、まだこっちにも見込みはあるだろ」
はいっ!anotherED2つ目です!!
新八先生とのEDです。
旅行は強制終了ですよ。
馬馬…ここに来るまでたまに言わせていたんですけど、いきなりじゃなかったですよね??
まだたくさんEDあるので…気をつけてくださいv